顔合わせ食事会で家族書は用意した方がよい?書き方や気をつけること

顔合わせ食事会©akiyoko – iStock.com

結納時に交わされることのある家族書(かぞくしょ)や親族書(しんぞくしょ)。結納をするときに必要なものという考えから「両家の顔合わせ食事会では必要ないのでは?」と考える方もいるのではないでしょうか。顔合わせ食事会での家族書の役割、準備する前に気をつけることや書き方をまとめました。

顔合わせ食事会での家族書、親族書の役割

顔合わせ食事会©gyro – iStock.com

家族書(かぞくしょ)や親族書(しんぞくしょ)とは、結婚する二人の家族や親族の名前、本人との続柄を書いた書類のことです。結納の儀式として交換されることが多く、結婚は「家」と「家」の結びつきであるため、昔は「家族や親族がこの結婚に賛成している証」として家族書や親族書を交わしていたといわれています。現在では、お互いの家族を紹介し「これからのお付き合いをお願いします」という意味を込めて交換することが多いようです。結納のようにしっかりしたものではなくカジュアルにおこなう「顔合わせ食事会」。結納のように決められた儀式がないため「お互いの家族を知る」「結婚式で会うだろう親族の方はどのような人がいるのか」などの理由で交換をしているようです。家族書や親族書があることで「お互いの母親が同い年」など会話のきっかけづくりにもなり、家族同士の親交を深めるという役割もあります。顔合わせで家族書、親族書は必ずしも必要というわけではありませんが、昔ながらのしきたりを大事にする両親であれば用意したほうがよいでしょう。

家族書、親族書を準備する前に

顔合わせで交換するのか確認

事前に、顔合わせ食事会で家族書や親族書を交換するのかを確認しておくことが大切です。相手は準備してきたけれど、こちらは準備していなかったとなると今後の両家の関係にも繋がります。家族書や親族書は必ず交換するという考えや、交換しなくてもよいという両親もいます。家族書だけを交換したいということもあるかもしれません。どのようにするか、事前にお互いの両親と相談し決めましょう。

書き方を統一する

家族書や親族書は奉書紙(ほうしょがみ)という和紙に墨で筆書きするのが正式な書き方です。格式張らない顔合わせの食事会では上質な和便箋を使ったり、パソコンで作成する方もいるようです。家族書や親族書を用意する場合、相手は奉書紙なのにこちらはパソコン印刷とならないよう、書き方を揃えておくとよいでしょう。

どのような内容を書くか

「家族の名前と本人の続柄だけを書くのか」、「年齢や勤務先も記載するのか」などどこまでの情報を載せるのかを事前に確認することが必要です。家族書や親族書は、相手に家族のことを紹介するという目的があるため、相手の両親がどこまで情報を知りたいかによって内容も変わってきます。準備をする前に両家で話し合っておくと安心です。

家族書、親族書の書き方

記載すること
・氏名
・住所
・続柄

必要であれば
・生年月日(年齢)
・職業など

家族書

mamiさん(@k2.1m)がシェアした投稿

家族書
◯◯県〇〇市〇〇町
父  〇〇〇〇
母    〇〇
兄    〇〇
本人   〇〇
       以上

家族書には二親等以内の親族を書き、名前の上に「本人から見た続柄」を記載します。一親等とは「父、母」を示し、二親等は「祖父母、兄弟、姉妹、兄弟姉妹の配偶者」のことをいいます。記載の仕方は、父、母、祖父、祖母、兄弟姉妹(年齢順)本人の順番です。兄弟姉妹が結婚していて両親と同居している場合や、兄弟や姉妹が未婚で一人暮らしをしている場合も、家族書に記載します。ですが、別居している祖父母や結婚して別世帯の兄弟姉妹は親族書に記載しますが、家族書しか交換しない場合は家族書に載せることもあります。

親族書

六代目若井佐吉さん(@sakichi.vi)がシェアした投稿

親族書
◯◯県〇〇市〇〇町
兄    〇〇〇〇
義姉    〇〇
甥      〇〇
父方
◯◯県〇〇市〇〇町
伯父   〇〇〇〇
義伯母   〇〇
母方
◯◯県〇〇市〇〇町
祖父   〇〇〇〇 
祖母     〇〇
叔父   〇〇〇〇
義叔母    〇〇
       以上

家族書に載せなかった三親等までの親族を書き、名前の上に「本人の父親、母親から見た続柄」を記載します。三親等とは「伯父、伯母、叔父、叔母、甥、姪」を示します。親族書は、「父方」「母方」に分け、最初に父方から書くのが一般的です。「伯」は兄や姉「叔」は弟や妹になるため、使い分けに注意しましょう。家族書には載せなかった別居している祖父母や結婚して別世帯の兄弟姉妹を親族書に記載する場合、兄弟姉妹を先頭に書きます。親族書には基本三親等までの記載になりますが、「親戚が少なくて」という理由から従兄弟を書く場合もあります。どの範囲まで親族を載せるのか両家で相談しておきましょう。

顔合わせ食事会で家族書は用意した方がよい?書き方や気をつけることまとめ

顔合わせ食事会では、家族書や親族書は両家で話し合って準備するとよいでしょう。顔合わせのときに家族書や親族書があることで会話のきっかけになったり、家族同士をよく知ることにも繋がります。用意する場合は、どのような形式で書くのか、記載する項目を合わせるようにしましょう。交換するのか、どのような内容にするのか、お二人が中心となりお互いの両親ときちんと決めておくことが大切です。