結婚式準備の必須アイテム「花嫁の指示書」とは?指示書の種類と作り方

結婚式の花嫁の指示書の種類と作り方©Dragon Images – shutterstock.com

結婚式のヘアメイクや撮影をプロに依頼する際、二人の希望やこだわりを指示書にまとめ、分かりやすく伝える花嫁が急増中です。一生に一度の結婚式だからこそ、絶対に後悔しないようニーズをまとめしっかり伝えることで、依頼したプロの業者がよりよいものを作り上げてくれるはず。指示書の種類と作り方をまとめました。

結婚式に必須の「指示書」とは

結婚式の指示書とは©Khakimullin Aleksandr – shutterstock.com

結婚式の「花嫁の指示書」とは

ヘアメイクや結婚式で使うアイテムの装飾イメージ、写真や動画撮影の理想のイメージを花嫁がWEB・SNS・雑誌等から情報を集め、ポイントで説明文章を加えて依頼業者に伝わりやすくしたもののことを「指示書」と言います。
結婚式でありがちなトラブルが、自分の希望を言葉で伝えてプロの業者だから理解してくれていると思っていたのに、出来上がったものが思っていたものと違う…とがっかりしてしまったという例です。しかし結婚式は一度しかなく、さまざまな面でやり直しがききません。準備の段階でリハーサルがありますが、回数や時間が限られ、有料であることがほとんどです。
また、現在は新郎新婦のこだわり・ニーズ・結婚式のスタイル自体が多様化しているため、打ち合わせだけで全てくみ取ってもらうのは、熟練したプロでも難しい部分があります。
準備期間や打ち合わせ回数は限られており、その中でできるだけ的確に、依頼先に希望やイメージが伝わるよう、指示書を工夫している花嫁が増えています。

結婚式の各指示書の作り方

結婚式の指示書と言っても、仕事のようにすべて紙面にする必要はなく、携帯やタブレットに画像を集めて打ち合わせの際に見せたり、メールで送ったり、雑誌の切り抜きをスクラップにするなど作り方・見せ方は本当にさまざまです。依頼先の担当者にしっかり譲れないイメージを伝えることが大切で、書式や方法は花嫁本人の伝え方やこだわり次第といったところです。書面にする場合は、次のような方法で指示書を作ります。

エクセルやパワーポイント・無料テンプレートを使用

指示書を書面で作成するには、PCのエクセルやパワーポイントを使って、画像を説明文と一緒に配置するのが簡単で便利です。結婚式の指示書作成用の無料テンプレートを配布しているサイトもあります。

画像・写真・切り抜きなどを集める

SNSのInstagramやPinterest、WEBの結婚情報サイトや雑誌から、イメージや希望に近い画像・写真・切り抜きを収集してまとめ、打ち合わせの際に見てもらいながらイメージを伝えやすくします。

イラストを添える

理想の画像が見つからない、オリジナリティのあるものを希望している場合は、ざっくりとしたイラストにするのも伝わりやすいです。

補足が必要な場合は文章を添える

希望がたくさんある場合や、写真だけでは希望を伝えきれない場合は、説明の文章を添えて、担当者があとから見直した時にもポイントがわかりやすいようにすると伝え漏れがありません。

結婚式の指示書作成の際の注意点

指示のやり過ぎは危険

結婚式の指示書は自分達の希望を伝えるものですが、あまりに細かく指示しすぎてしまうと、せっかくプロの業者が手掛けてくれるのに、プロの意見や発想が一切入らない仕上がりになってしまい、結婚式当日に出来上がりを見た際の思ってもいなかった感動や喜び、意外性はなくなってしまいます。また、プロはさまざまな経験から、より二人に合うものを提案してくれるのですが、指示書がこだわりにあふれ細部まで再現しようとすると、そういった提案の余地もなくなってしまう恐れがあります。

費用面でできること・できないことがある

こだわりと希望の多さは、当然費用面にも反映されます。特に写真撮影で撮りたいシーンやポーズが多くなるほど撮影に時間がかかり、その分カメラマンの人件費(時間)やデータ量と比例します。指示書を書きつつ、費用面と希望のバランスを考え、担当に相談しましょう。

要望から完成の仕上がりが多少外れてしまっても広い心を

指示書を書いたからと言って、その希望がすべて100%叶えられるとは限りません。担当者もプロとは言え人間なので、くみ取り方の違いや、多少のミスが起こる場合もあります。担当が一生懸命やってくれたと思えるときは、多少の違いは広い心で受け入れましょう。

花嫁のヘアメイクリハーサル指示書の作り方

ヘアメイクリハーサルは、当日のヘアメイクを複数のパターンから考えます。リハは何度も行えますが、通常は2時間ほどで、時間延長・日を改めて再リハの場合は追加料金がかかるため、できるだけ時間内で終えたいところ。そのため、短時間で自分にあったイメージを担当美容師に伝える必要があります。
リハーサルは当日のドレスを着て行うわけではないので、当日ドレスのイメージを伝えられるよう試着の際の画像も一緒に用意しておきましょう。

なりたいイメージは何パターンか用意しておく

挙式・披露宴・お色直し別に用意します。1種類ではなく好きなイメージ画像を何種類が用意しておくと、美容師に好みの傾向が伝わりやすく、そこからさらに合いそうなものを提案してくれます。

こういうイメージだけはNGのリストも

同じニュアンスの髪型・メイクでも「こういうのは違う」とハッキリしているNGゾーンがあります。そういった画像を集めて伝えておくと担当はNGゾーンの提案はしないので、リハの時間が短縮できます。

普段のヘアメイクのこだわりは指示書に加える

普段より一段と華やかなパーティ用ヘアメイク。普段の自分とかけ離れてしまうと、自分も周囲も落ち着かないもの。普段のヘアメイクで譲れないポイントや、こだわっている部分は指示書に加えておくと、そこから進んだ発展形のテイストで担当者が提案しやすくなります。

結婚式のデザイン依頼指示書の作成方法の作り方

装花・ブーケ・ウエディングケーキなどのデザインは、「当日のお楽しみ」によるところが大きいですが、ゲストの視線を一番集める部分であり、撮影スポットです。なかなか細かいニュアンスが伝わらない分、理想の画像をたくさん集めて、費用・予算と一緒に相談しましょう。

画像はできるだけ沢山集める

装花・ブーケ・ウエディングケーキのデザインは、担当業者・会場・季節・費用によってできること、できないことがあり、その範囲や内容は、打ち合わせして見積もりを出さないと確認できません。理想を極端に絞り込まずに、気になっているイメージ・ボリューム感・テイストなど、さまざまな画像を集めましょう。

細かいニュアンスやオリジナルデザインはイラストで

オリジナルのデザインは、既存の画像や言葉だけではどうしてもイメージが伝わりません。ざっくり簡単でかまわないので、イラストがあればより担当者に伝わりやすくなります。

ウエルカムスペースなど持ち込みアイテム配置指示書の作り方

DIYしたり買い集めたオリジナルの会場装飾アイテムの持ち込みは、年々増えている傾向です。当日新郎新婦は準備に忙しく、会場スタッフが飾り付けをします。持ち込んだアイテムを、ウエルカムスペース・受付・高砂・テーブル装飾など、どの場所にどのように飾ってほしいかは打ち合わせで確認しますが、量が多い場合は確認のためにも指示書があったほうが親切です。

持ち込みアイテムの納品書と配置場所

持ち込みアイテムは私物ですので、会場から返却が必要です。また送り漏れ、返却漏れがないよう、持ち込みアイテムの数と種類を正確に記しておきましょう。
ウエルカムスペース・受付・高砂・テーブル装飾…どの場所にどのアイテムを配置するのか、配置スペースを割り振っておきます。

飾り方のイメージを伝える

場所ごとの配置イメージや飾り方・合わせたい装花イメージの参考画像を集めておきましょう。事前に自宅などで一度ディスプレイして、それを写真に撮って指示書に盛り込む花嫁もいます。

保管・返却方法

結婚式が終わった後、持ち込みアイテムの返却方法で、割れ物や繊細なアイテムの取扱い方法、返却方法・配送の場合は日時指定があると、とても親切です。ディスプレイ用に持ち込んだ者の中には大切なものが含まれている場合もあるので、万が一を見据え特に気をつけてほしいものは明記しましょう。

結婚式の前撮り指示書の作り方

結婚式の前撮りは、そこまで時間に追われることなく、ポーズや表情にこだわりながらの撮影ができますが、前もってどんなポーズをしたいかなど検討しておかないと、撮影に時間がかかってしまい、思ったような写真が所定時間内に撮れません。撮りたいポーズ・イメージ・使いたい持ち込み小物を事前に指示書でカメラマンに伝えると撮影がスムーズです。

撮りたいポーズ・ロケーション画像を集める

撮りたいショットをイメージして、SNSなどでポーズやロケーションの画像を集めておきます。カメラマンが見やすいよう、できるだけ1枚・1ページに沢山の画像を掲載すると見やすく親切で、確認漏れも少なくなります。

持ち込みの撮影用小物のリスト

前撮りでは今やポーズに必須である前撮り小物を何種類も持ち込むカップルが多いのですが、持ち込んだものの、時間オーバーとなってしまったり、持ち込んだことを忘れてしまったりで使用しないままになってしまうことも。せっかく持ち込んだ小物をまんべんなく使用できるよう、リスト化して一目で見やすいようにすると、順番で進行に組み込みやすくなります。

結婚式当日の受付指示書の作り方

結婚式の披露宴の受付は、ゲストの中から友人など親しい人にお願いするケースがほとんどです。最近では、受付でゲストに参加・協力をお願いしたり、配布物(プロフィールブックやエスコートアイテム等)が多かったり、会費制で会費の確認があったりと、受付はイレギュラーでやることが多く、受付係が戸惑ってしまうケースが増えています。また、ゲスト参加型のイベントもあり、受付時間を過ぎても受付が混雑して渋滞を起こすことも。それを防いでスムーズな段取りにするために、受付係あてと、ゲストあてに指示書を作成しておきましょう。

披露宴受付を頼んだ友人への指示書

指示書には、次のようなイレギュラーケースがある場合は、事前に指示内容をメール・LINEで作成し、プランナーと受付係に伝達しておきましょう。当日確認のために、プランナーに指示書を渡しておいてもいいでしょう。

【受付指示書に盛り込みたい内容】
・配布物(ペーパーアイテム等)の確認
・ご祝儀以外にお祝いを頂いた際の対応
・会費制の場合の段取りや注意点(会費以外のお祝いを頂いた場合など)
・ゲストに参加をお願いするイベントへの導線案内

ゲスト参加型のイベントの説明指示書

最近急増している、受付でのゲスト参加型のイベント。ウエディングツリーやチェキ・メッセージなど、時間がかかります。受付で説明しているとそれだけで渋滞してしまうため、イベントの指示書を作成し、場所を移して説明をゲスト自身に読んでもらえるようにしておくとスムーズです。

結婚式当日の写真・動画撮影指示書の作り方

結婚式当日は、前撮りのようにポーズやショットにこだわった撮影をする時間も多少はありますが、挙式・パーティでの様子や家族やゲストとの触れ合いの様子・ケーキカットなどイベントの様子などリアルタイムで写真・動画を撮影します。また、「撮って出し」という披露宴の最後に当日の様子をすぐに編集したエンドロールを流すのですが、そこに使ってほしいシーンやショットなど、希望を伝えておきます。

ポーズやシーンの指示は少なめに

あまりに撮ってほしいシーンを詰め込みすぎると、カメラマンが指示を追うだけの撮影になり、臨場感のあるシーンやゲストのいい表情など見逃してしまうことも多いようです。できるだけ自由に撮影してもらい、どうしても入れてほしいシーン・ショットを厳選して伝えましょう。また、希望にこだわりたい場合、カメラマン1人では対応できないため、2人で対応するという方法もあり、費用が上がることもあります。

動画・エンドロール撮影指示書

動画は写真より、より指示通りに撮影するのは難しいのですが、2人が大切にしたい雰囲気やイメージをしっかり伝えることが大切です。また、エンドロールに二人のコメントを入れたい、より多く写真を使ってほしいなど、構成に対する要望やどこまで可能かの話し合いはできますので、打ち合わせの際に伝え漏れのないよう、作成していきましょう。

結婚式ヘアメイク・撮影・デザイン・アイテム指示書の作り方まとめ

結婚式でプロに依頼するヘアメイク・撮影・デザイン・アイテムなどで、二人の要望を担当者に分かりやすく伝えるために指示書を作成することにはさまざまなメリットがあります。指示書を作ることで、二人の希望が担当にイメージで伝わること・自分達の希望と費用の折り合いが見えやすい・準備時間の時間短縮ができるなどさまざまです。分かりやすい指示書を作成し、後悔のない結婚式の準備をして当日最高の思い出を残しましょう。

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