料理を楽しむ結婚式「レストランウエディング」招待状書き方と文例

レストランウエディングの招待状©Daria Minaeva – shutterstock.com

レストランを会場にして、美味しいお料理をゲストに楽しんでもらうアットホームなおもてなしスタイルの結婚式「レストランウエディング」の人気は年々高まっていますが、通常の結婚式会場とは雰囲気や設備面・受付方法で違いが多く戸惑うゲストが多いのです。招待状でゲストの不安を解消する書き方と文例をまとめました。

レストランウエディングの招待状で気をつけたい内容

レストランウエディングは、その名の通りレストランで行う結婚式のこと。結婚式の形式も、一般的な結婚式とは考え方が違うスタイルのパーティになることもあります。通常の結婚式とレストランウエディングで違う可能性がある部分と、招待状でゲストにどのようにアナウンスするかまとめました。

挙式スタイルの内容

レストランウエディングでは、挙式は会場内に併設の挙式会場がある場合とない場合かあり、ない場合は別の会場で挙式のみ挙げるか、同じ会場内での宴内人前式を取り行うかになります。人前式はその場の参加ゲスト全員に立会人になってもらう結婚式のため、その形式に慣れていないゲストも。その場合は、招待状内で挙式の形式について説明を入れておきましょう。もちろん、まったく挙式を行わない披露宴のみのレストランウエディングもあります。

レストラン会場の雰囲気

専門式場やホテルでの結婚式であれば、会場がおおよそどんな雰囲気なのか、合わせてじんな服装で行けばいいのか調べなくても予想がつくことが多いのですが、レストランが会場の場合は、会場によって雰囲気は本当にさまざまです。そのため、ゲストに会場の雰囲気がわかる一文を本文に入れるか、会場の公式WEBサイトの案内を記載しておきましょう。

ゲストのドレスコード

レストランは会場のフォーマル度や雰囲気が、会場ごとにかなりばらつきがあるため、ゲストが服装に困らないように、どのような服装がおすすめなのかを明記してお知らせしておくと親切です。

会費制の場合はご祝儀辞退を明記

レストランウエディングでは、しぱしばご祝儀を包んでいただくのではなく、新郎新婦が一律で会費を決定してゲストから集め、それでパーティを開催する「会費制」がとられることが多いです。その場合、会費以外にゲストがご祝儀も包むべきか悩んでしまうことが。ゲストに金銭的負担をかけないために、「当日は会費制とさせていただきましたので ご祝儀お祝いなどのお心遣いはなさいませんよう くれぐれもお願い申し上げます」というお祝い辞退の一言があるとゲストの悩みを解消できます。

ご祝儀制と何が違う?文例つき会費制結婚式招待状の書き方とマナー

レストランでの結婚式の招待状に必要な追記情報の書き方

お料理を楽しむために専門に作られた場所です。宿泊つきでパーティや宴会を催すために作られている専門式場やホテルとは、そもそもコンセプトが違います。レストランの設備は、大人数を一気に収容するようにできておらず、宿泊や着替えの設備もないことが多いため、ゲストが想定していない不便が考えられます。その部分を、招待状に盛り込み前もってゲストに知らせる配慮が大切です。

会場のレストラン店名は読みやすい読み仮名を記載

レストランの会場は外国語表記で読み方がわかりづらい会場があります。外国語表記の会場は、読み仮名を振っておきましょう。

地図は分かりやすい説明を

レストランはホテルや式場と違って、会場までのアクセスが路地裏にある場合や、隠れ家レストランのように地図だけでは分かりづらい場合もあります。最寄り駅のでの出口から、どのようなルートがいいのか、地図をつけるか追記で補足しましょう。

ゲストの控室・クローク情報は詳しく

レストランの設備で注意しなければいけないのが、ゲスト控室とクローク。ホテルや式場ではゲストが着替えたりくつろいだりすることができる部屋を貸してくれることが一般的ですが、レストランにはそのような設備は貸していない、または設備がないことが多く、控室がない場合は、事前にアナウンスする必要があります。また、クロークもホテルのようにクロークルームがなく、預かった荷物は別階で保管のような場合もあるため、荷物がパーティ中は簡単に出し入れできないことも。ゲストに多少不都合を感じさせてしまいそうなことは、招待状に注釈をつけておく必要があります。

レストランでゲストが料理を楽しむための追記の書き方

レストランウエディングで、ゲストにもっとも楽しんでもらいたいおもてなしは「お料理」をゆっくり味わっていただくこと。そのため、すべてのゲストに合わせお食事を楽しんてもらえる環境を作らなければなりません。

料理の種類・提供形式

レストランウエディングでは全員に席を設け、着席してコース料理または取り分けて楽しむスタイルと、ビュッフェで好きな料理をさらに取り、立食または着席でカジュアルに楽しむスタイルがあります。立食では女性はヒールの高さが気になったり、パーティバッグをどうしようか考えたいところ。また服装も比較的カジュアルな雰囲気のイメージのため、料理の提供形式はお知らせすると親切です。

ゲストのアレルギー有無の確認

レストランウエディングでの一番大切なおもてなしは料理。そのお料理を心ゆくまで楽しんでもらうために、ゲストに食材によってアレルギーがないか確認し、返信ハガキのメッセージ欄に書いて返信してもらうよう促す一文があるといいでしょう。会場サイドには、アレルギー対応が可能かどうかの確認を事前に行ってください。

お子さまゲストのお料理対応

ゲストに小さいお子様がいる場合、特に食べられないものが多い未就学児や離乳食の用意が必要な時期など、お子さまの年齢によってさまざまです。お子さまの数が多い場合はお子さまメニューの用意があれば書き加え、少ない場合は個別に確認をとり対応しましょう。

レストランウエディングの招待状の本文・文例

通常の結婚式ではあまり見られない、レストランウエディングならではのパーティスタイルに合わせた招待状の本文の文例3パターンをご紹介します。

挙式が人前式の文例

拝啓 
秋涼の候 皆さまにおかれましては
より一層ご清栄のこととお慶び申し上げます
このたび 私たちは結婚式を挙げることになりました
つきましては 日頃お世話になっている大切な皆様と楽しいひとときを過ごしたく
ささやかな披露パーティを催したいと思います。
なお 皆様に立会人となって見届けていただきたく
挙式は人前式にて行なわせていただきます
おいそがしいところ恐縮ではございますが
ご出席いただけましたら幸いです 敬具
 
2018年9月吉日
渋谷 〇志
大塚 〇子

カジュアルな立食ビュッフェの文例

九月になってもまだ残暑が続いております 
皆様はいかがお過ごしでしょうか
このたび私たちは結婚することになりました
つきましては ささやかではございますが 
日頃からお世話になっている大切な皆様をお招きし
披露パーティを開きたいと思います
私たち二人が初めて食事をしたイタリアンレストランを貸し切り
気がねない立食スタイルで アットホームな
ホームパーティのような結婚式を準備しております
お忙しいところ恐縮ではございますが 
ご一緒に新たなスタートを見守っていただければ幸いです
 
なお 当日は会費制にさせていただきましたので
ご祝儀などのお心遣いはなさいませんようお願い申し上げます
 
2018年9月吉日
高田 〇宏
   〇美
   (旧姓 神田)

レストランウエディング招待状の会場情報・文例

通常の結婚式会場とは違う、レストランならではの、ゲストに配慮した日程・会場設備の情報を盛り込んだ文例をご紹介します。

ゲストに必要な会場情報のデザインと文例

━━━━━━━━━━ DATE ━━━━━━━━━━
 
日時 平成〇年〇月〇日(〇)
時間 受付 午後〇時〇分
   開宴 午後〇時〇分
 
━━━━━━━━━━ PLACE ━━━━━━━━━━
 
会場 トラットリア△△
   住所 東京都品川区〇〇町〇〇-〇〇-〇 △△ビル5階
   (JR○○線 ○○駅 下車 南口より徒歩5分)
   会場連絡先 ××-××××-×××× HP https//(お店のアドレス)
   -地図-
 
━━━━━━━━━━ FEE ━━━━━━━━━━
 
会費 18000円 着席スタイル
※当日は会費制とさせていただきました
 ご祝儀お祝いなどのお心遣いはなさいませんよう くれぐれもお願い申し上げます
 
━━━━━━━━━━ DRESS CODE ━━━━━━━━━━
 
ドレスコード スマートカジュアル 
※都内ですが緑あふれる公園に面した一軒家レストランです フォーマルにとらわれず自由なお洒落で お食事をゆっくり楽しめる服装でご来場ください
 
尚 勝手ながら10月〇日(〇)までにご返信いただきますようお願いいたします

返信はがき用・備考・追記メッセージの文例

当日はお食事を楽しんでいただくため お体にあわない食材がございましたら遠慮なくご記入ください。
またお子さま用のお料理も用意がございます お子さまのご年齢とアレルギーや好き嫌いなどございましたら こちらにご記入ください

レストランウエディングの招待状の書き方と文例まとめ

レストランでの結婚式「レストランウエディング」は通常結婚式の会場として選ばれるホテル・専門式場に比べると、会場の雰囲気や設備面、結婚式のパーティスタイルが異なる場合があります。そのため、ゲストにとってはどんな雰囲気でどのような準備をして参加したらいいのか迷うケースも。ゲストが想定外なのではと思われる結婚式のスタイルや設備に関しては、招待状の中でできるだけフォローしましょう。また一番のおもてなしである料理を楽しんでもらうために、食材や食事スタイルについてゲスト個別に対応できるアナウンスを盛り込むのを忘れないでください。アットホームな雰囲気で美味しいお料理を心ゆくまでゲストに楽しんでもらえる、素敵なレストランウエディングになるはずです。