つまらない二次会にしない!面白くするための気遣いと演出

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「結婚式の二次会がつまらない」と感じるゲストが多いと某調査で一時期話題になり、二次会の開催に否定的な意見が目立つようになりました。ですが、二次会は社交の場や男女の出会いの場として貴重といった意見もあります。つまらない二次会の、つまらないと感じる理由をひも解くと、二次会を面白くする方法が見えてきます。

結婚式の二次会はつまらない?二次会をつまらなくする理由とは

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二次会をつまらないと感じさせてしまう大きな原因を1つ挙げると、「新郎新婦中心でゲストへの配慮・気遣いが感じられない」というもの。
「披露宴の後は二次会をやるもの」と、当たり前のように友人に幹事をお願いして、丸投げにする時代は今や昔。まず冷静に自分たちが「なぜ二次会を開くのか」を考える必要があります。
ゲストの声を中心に、つまらなくする理由と問題点をまとめてみしまた。

データ参照:リクルート ブライダル総研 結婚トレンド調査2017

会費とゲストの期待値の高さ

二次会の会費の平均金額は、首都圏では男性7100円・女性は6400円。最も多い会費の価格帯は全体で7000円~9000円ほどです。披露宴から引き続き出席してもらうとすると、一日で4万円弱、それ以外にもパーティの衣装代・美容院代・交通費(遠方であれば宿泊費も)など、もろもろの負担をかけることになります。
二次会の会費を高く設定するということは、その分ゲストの二次会へのおもてなしの期待値が高くなるということなのです。お料理・飲み物のサービス面と、ゲームの景品・ギフトなどが見合わないパーティでは、披露宴から出席しているゲストの視線が特に厳しくなり、「つまらない」と感じさせてしまいます。

ゲストの顔ぶれと人間関係

二次会の平均招待人数は50~60名。2時間のパーティで新郎新婦と話せる時間は、単純計算しても1人2~3分。いくらカジュアルで距離が近いと言っても、1人1人に手厚いおもてなしはできません。そのため、できるだけグループで話が弾むように招待を心がけるケースが多いのです。ところがグループによって内輪で盛り上がりすぎたり、グループ内メンバーがほぼ欠席となり知り合いがいない…などの温度差が起こり、そのまま放置しておくと、アウェイを感じるゲストは「つまらない」と感じてしまいます。

新郎新婦との歓談時間

新郎新婦を中心に集まっているゲストたち。フォーマルな披露宴と違い、新郎新婦との距離が近い二次会は、たとえ一言二言でも、新郎新婦と言葉を交わしたい…と思っています。ところが、新郎新婦が一部のゲストグループとのみ盛り上がってしまったり、披露宴と同じようなイベント構成で全く触れ合う時間がなかったり、ゲームや余興だらけで歓談する時間がなかったり…最後のお見送りの時だけの会話になってしまうと、ゲストは「つまらない」と感じてしまいます。

余興・ゲーム・景品

余興の段取りが悪く内輪で盛り上がるような状況が続いたり、ゲスト数が多いのに全員に景品がいきわたるようビンゴゲームで、ただ延々と数字が読み上げられるのを聞いているような状況は、ゲストにとっては苦痛です。歓談の時間が短くなり、出会いや旧交を温めあうようなこともできなくなり、ゲストは「つまらない」と感じてしまいます。

二次会の開始時間や終了時間

二次会の開始時間・会場の移動距離の配慮がないと、披露宴から引き続き出席するゲストに大きな負担をかけてしまいます。披露宴と二次会の会場の距離があると、移動に時間・体力・交通費がかかります。また、披露宴終了から二次会開始までの時間が空いてしまうと、よほどの観光地でもない限り、ゲストは待つための居場所の確保しなければなりませんし、時間まで手持ち無沙汰です。午前開始の挙式で14時には披露宴が終わり、二次会が18時開始…のようなスケジュールは、新郎新婦にとってはゆっくり休んで二次会の支度ができます。しかし待たされるゲストにとっては、かなり負担です。また、夜遅い開始時間も、お開きの時間が22時以降になるようなら要注意。翌日の仕事や予定に支障をきたすケースがあり、思い切り楽しむことができずにゲストは「つまらない」と感じてしまいます。

二次会を面白くするためのアイデア

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上にあげたような状況を作らないために、どういった二次会にしたいのか、新郎新婦が二人で「テーマ」を作り、幹事と共有します。それに沿ってゲストをリストアップして、テーマに沿った余興やゲームの内容を考え、プログラムを組んでいきます。
時間を割いて来てくれたゲストを楽しませるために、おもてなしの気持ちは本当に大切です。新郎新婦と幹事は事前にゲストへの配慮と、フォローできる体制を考えておく必要があります。

二次会を面白くするためのゲストのリストアップ

知り合いがいない、アウェイなゲストを作らないよう工夫をしましょう。
グループで呼べるメンバーが少なく、単独参加になりそうな人には、前もってそれでも参加してもらえるかどうか打診するのがいいでしょう。参加してもらえる場合は、その人ほそのままにせず、その人が気の合いそうな他のグループに紹介してあげたり、面倒見のいい友人に、前もって単独参加の友人をお願いする、といったフォローがあるといいですね。また、内輪だけの盛り上がりにならないよう、気の合いそうな別グループの友人同士をパーティ中に引き合わせ、会場全体があちこちで活気づくよう、新郎新婦が立ち回ることも大切です。

二次会を面白くするための新郎新婦の動き方

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二次会は披露宴と比べて、ゲストとの距離感がグッと近くなる分、新郎新婦のホストとしての役割が重要になってきます。
歓談時間には高砂から出て、できるだけ多くの人に二人で挨拶をしましょう。話す時間がたとえわずかでも、新郎新婦から挨拶に出向いてくれるだけで、ゲストは本当にうれしいものです。
また、立食パーティはどうしても仲がいい人同士の輪になってしまいがちです。
歓談時間を利用して、話が合いそうなグループ同士を引き合わせたり、いまひとつ盛り上がっていないグループに盛り上がる話題を提供したり…と、ホストとして全体が盛り上がる工夫と働きがけをすることが大切です。
1人になってしまいそうなゲストや、少しコミュニケーションが苦手で楽しんでもらえるか心配なゲストがいるようであれば、面倒見のいいゲストやグループに事前に状況を話して、気にかけてもらえるようお願いをしておきましょう。

二次会を面白くするための会費設定とゲーム・余興・景品

二次会の会費が高くなる要因は、会場代・ゲームの景品・ゲストへのギフト代です。新郎新婦と幹事が、会費によってどこまでコストをまかなおうと考えているかで、会費に差が出てきます。
ひと昔前は「黒字にするのが幹事の腕の良さ」のような考え方もありましたが、今は会場情報やパーティコースがインターネットで簡単に調べることができる時代。二次会のどこにお金がかかっているのか、ゲストは知っています。
相場より高めの会費設定にする場合、ゲストの満足度を一番あげられるのは、料理の質や味、飲み放題のお酒の種類を増やすことでおもてなしを充実させることです。
また、会費に見合うよう、ゲームの景品で誰もがいいと思う目玉商品を増やす・お見送りの際のギフトの質を上げることも大切です。
最近はゲストに楽しんでいただくために、料理の質と量を上げ、ゲームの時間を減らして景品の数を絞って目玉景品のみにして、楽しんでもらうケースがよく見られます。
また、会費をできる限り低く設定しゲストの負担を減らすために思い切って「プチギフトなし」「ゲームなし」を選択するカップルも増えてきました。

二次会を面白くするための開始・終了時間

披露宴から二次会への共通参加ゲストがいる場合は、移動時間・距離・お待たせする時間をできるだけ短くする工夫が必要です。
披露宴会場と別会場で二次会を企画する場合は、上の条件を満たす会場が抑えられるよう、結婚式会場の検討と一緒に二早めのに二次会も検討するのがおすすめです。
また、いろいろな理由で夜遅い開始時間になってしまった場合は、ゲストの終電時間を気にかけてチェックをしましょう。遠方から参加してくれるゲストで終電に間に合わない場合は、宿の手配がいるかどうかの確認も必ず行い、お車代負担を検討して配慮してあげてくださいね。

二次会幹事代行業者という選択も

実はここ数年で増えているのが、二次会幹事代行業者の利用です。
首都圏では二次会を開催した20%弱のカップルが利用しており、2011年から比較すると、2017年には利用者数は3倍になっています。東海地方では、なんと二次会の4割が幹事代行業者による企画とのことです。

データ参照:リクルート ブライダル総研 結婚トレンド調査2017

プロの手によるスムーズな司会と盛り上がるイベントがあれば、パーティの進行に関しては心配なく進みますし、新郎新婦も安心して楽しむことができます。二次会をやらなかったカップルの理由として、「幹事を頼める友人がいなかった」「準備が面倒だった」が、合わせて30%にのぼります。二次会をやりたい気持ちはあるが、このあたりの理由がネックで二の足を踏んでいたカップルが、幹事代行業者の利用につながっているようです。

つまらない二次会にしないための演出と方法のまとめ

つまらない二次会にしないためには、新郎新婦によるゲストへの配慮とおもてなしの気持ちが、きちんと見えるパーティにすることが大切です。フォーマルにお祝いしていただく披露宴よりも、二次会はゲストと距離が近く、アットホームなパーティです。おもてなしの気持ちと二人がホスト役であることをしっかり意識すれば、必ず全員が楽しめる最高の二次会になるでしょう。

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